キャンピングカーの装備を考える ポータブル電源編 EFDELTA

前回の記事でサブバッテリーについて書かせていただきました。
そこで今回はキャンピングカーのサブバッテリーとしてポータブル電源も使えるのではと思い考察していきます。前回の記事はこちら

目次

ポータブル電源とは

簡単に言うとモバイルバッテリーの大きいやつです。モバイルバッテリーはUSB端子からスマホを充電しますがポータブル電源は通常USBの他にACコンセントがあり、物にもよりますが電化製品を使うことができます。 基本リチウムバッテリーを使用しています。
ちなみにkeyssuaokiというメーカーのG500というポータブル電源を今現在所有しています。

suaoki G500

お化けポータブル電源 EFDELTA

最近になりポータブル電源としては化け物級の製品が出てきました。それがEcoFlowEFDELTAというポータブル電源です。 EcoFlowはドローンで有名なDJI出身のメンバーが設立した企業だそうです。 日本でEFDELTAはMakuakeというクラウドファンディングのプロジェクトとして成功しており、すでに多くのYoutuberが試作品のレビュー動画をあげています。 keysもMakuakeではありませんが海外のクラウドファンディングサイトで2セット出資していますのでまもなく届くころかと思います。なお海外ではEFDELTAではなくDELTA1300という商品名になっています。


EFDELTAの性能

EFDELTAの性能をG500と比較してみます。

G500EFDELTA
容量509Wh1260Wh
AC充電入力電源ソーラーと合わせてMAX150W100~120V (最大1200W)
ソーラー充電入力ACと合わせてMAX150W10~65V 10A(最大400W)
車両からの充電(シガーソケット)12/24V 10A(最大400W)
充電時間7~8時間(実測値)1.7時間
AC出力純正弦波純正弦波
AC出力周波数50Hz/60Hz切替可能50Hz/60Hz切替可能
AC出力パワー300W(ピーク600W)1600W(ピーク3100W)
AC家庭用コンセント2口(110V)6口(110V)
DC出力シガーソケット1口(12V/10A)1口(13.6V/8A)
DC出力ポート2口(12V/3A)
AC USB出力ポート2口 最大18W4口 (2口は各ポート最大12W、2口は各ポート最大28W)
AC Type-C1口 最大18W2口 (各ポート最大60W)
寸法L275×W185×H210㎜L400×W210×H270㎜
重量約6.88㎏約13.6㎏

EFDELTAのすごいところはなんといってもその出力と充電能力です。容量はG500の約2.5倍の1260Wh、出力は1600W、なのに充電時間は1.7時間。まさに化け物です。
これだけのスペックならばキャンピングカーのサブバッテリーとして十分やっていけるのではと考えた次第です。


サブバッテリーとしてのEFDELTA 使用方法

keysEFDELTAを2セット使用する予定です。2セットですと容量は2520Whとなり200Ahのリチウムバッテリーと同等になります。ちなみに下の画像にあるようにEFDELTAを2個並列接続すれば5000BTUの冷房能力を持つエアコンを最長6.6時間駆動できるそうです。家庭用エアコンの場合消費電力を500Wとすると約5時間使用できる計算です。

キャンピングカーでのEFDELTAの使用方法は、各電化製品からEFDELTAへ個々につなげる方法とEFDELTAを車の外部電源としてつなげる方法があります。
外部電源として使うイメージはこんな感じです。

このように外部電源として使う方が車内の照明やコンセントを使えるので実用的な気がします。


サブバッテリーとしてのEFDELTA メリット

EFDELTAをキャンピングカーのサブバッテリーとして使用することのメリット。それは何よりもコストではないでしょうか。EcoFlowのサイトを見てみるとEFDELTAの定価は$1,399となっています。

2セットのEFDELTAをサブバッテリーとして使用する場合のコストは

1,399×2=$2,798=約31万円

対して既存システムで200Ahのリチウムバッテリーをサブバッテリーとして使用する場合のコストは

バッテリー約20万+インバーター約10万+充電器約10万+工賃10万=約50万円

かなりざっくりな計算で申し訳ありません。設置工賃はよくわかりませんので10万としました。もっと安いかもしれませんし高いのかもしれません。ちなみにAdriaのサイトでオプション金額を見てみると200Ahリチウムバッテリー+1500Wインバーター+充電器で54.5万円となっているのでだいたいこのくらいはかかるのだと思います。そう考えると20万円以上もの差があるわけです。


サブバッテリーとしてのEFDELTA デメリット

EFDELTAをサブバッテリーとして使うことによりコストはだいぶ安くなることがわかりました。ではデメリットはないのでしょうか。

デメリットとしてまず考えられるのが設置スペースの問題です。EFDELTAはバッテリー・インバーター・充電器が一体になっているため収納に融通が利きません。400×210×270㎜×2セットを収納するスペースが無ければ車内もしくはラゲージスペースに直置きとなります。車内をすっきりさせたい私としては直置きは避けたいところです。

そしてもう一つデメリットとして考えられのが充電の手間です。EFDELTAはAC電源、ソーラー、車内からと3系統の充電方法を持ちます。しかし2つのEFDELTAを個々に充電させなくてはならないため、ケーブルを接続したり外したりする手間が発生します。場合によっては充電させるために車から降ろさなければいけない状況もあるかもしれません。


まとめ

以上からEFDELTAを完全にサブバッテリーとして使うことは可能ですが、車内で多くの電力を必要としない人限定と考えます。100Ahほどの容量で足りる人はインバーターや充電器・設置工賃などを考えるとオールインワンのEFDELTAの方が良いでしょう。

しかしkeysのようなエアコンを使う人は200Ahでも足りないはずです。そうなると容量アップにEFDELTAを3~4個と増やしていくのは現実的ではありません。インバーターや充電器は1セットあれば事足りるのでバッテリーだけを増設し容量アップをした方がスペース面で優れ、コストの面でも結局とんとんになってしまいます。手間もかかりません。

ですのでkeysとしましてはリチウムバッテリーで既存のシステムを組み、EFDELTAはバックアップとして使う方向で行きたいと思います。

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